目に見えない価値と目に見えるお金

秤

前回は

「ありがとう」という言葉を通して、

ビジネスにおける対価の意味と

第二の人生における無償の行為について

書きました。

 

 

その中で

ビジネスでかわされる価値の交換ということが出ましたので、

「価値」について書いておかないといけないことがあります。

 

 

● ビジネスにおける価値の交換の場面では

一方の価値はお金です。

 

お金で何でも買えるのかという議論はありますが、

今日はそちらの話ではありません(笑)

 

 

お金で価値を手にするという行為だけを見てしまうと

お金を沢山持っていると多くのものは手に入るといえます。

 

しかし、この考え方が誤りの始まりです。

 

お金が一人歩きし始めるからです。

 

お金を沢山持つにはどうするか、が主題になり

お金の本質が見えなくなって

さまざまな悲喜劇が生まれるスタートラインに立ってしまいます。

 

 

価値は目に見えないものの中にこそ本質があり、

目に見えるお金は価値の一形態でしかありません。

 

 

実は、お金そのものには価値はありません。

 

紙幣なら紙と特殊なインクで目に見える形にしています。

 

一度は耳にした話でしょう。

 

単なる紙に約束事と交換可能の信頼を置いて初めて

その時点での価値が与えられているのであって、

紙自体には本質的、実質的な価値は何もありません。

 

単に、現時点での約束事に基づいた

一定の価値に変えることができる「価値」が与えられているだけです。

 

来年も、10年後も同じ価値であり続ける

という意味での価値ではありません。

 

今日買えるものが5年後も同じ額の紙幣で買える保証なんてないのです。

 

 

時間の経過や環境の変化により一定でないということは

本質的な価値とはいえません。

 

 

だとすると、

お金で交換できるもので

あなたにとって必要なものは

どんどん交換しておいた方がよいことになります。

 

お金の価値は変化するからです。

 

正確にいえば本質的な価値に変えておく方がよい、

ということになります。

 

本質的な価値は安定した価値だからです。

 

 

お金はためるものではなく、

あなたにとって大切な価値に変えるツールでしかないのです。

 

 

たとえば、

 

お金で食材を調達し、調理し、食するという一連の行為は

あなたに健康維持と次のエネルギーを補給するという

価値を得るための行為です。

 

お金は健康維持とエネルギーという価値に変わっただけのことで、

価値の総量には変化はありません。

 

 

同じように、お金で知識やモノや技術を購入した場合、

お金は知識やモノや技術という価値に変わりました。

 

 

どちらもお金の残高は減りますが

あなたの所有している「価値」の総量には変動がありません。

 

 

目に見える形としてのお金は減りましたが、

目に見えない価値は増えているからです。

 

 

価値の形が変わっただけのことなので、

価値の総量は増えもしないし減りもしない。

変化なしです。

 

 

価値の本質を知ることこそ本当の豊かさを知る入り口なのでしょう。

 

 

 

● 大切なのはその後のことです。

 

 

お金と交換して得た本質的な「価値」の扱い方です。

 

還暦を迎え第二の人生を歩く頃には

お金で手にした価値だけでなく、すでに

豊富な経験と知識、技術を手にしています。

 

 

あなたは手にしているたくさんの価値を

減らすことも増やすことも放置することも

あなた次第なのです。

 

 

それらは貴重な価値であり財産ですが

目に見える形で手にしている人は少ないものです。

 

 

あなたがどのような人生経験を重ねて来たか

誰もわかりませんが、

その価値を目に見えるような形に変えれば

誰にでも理解できるようになります。

 

 

ありがたいことに

あなたが手にしているその「価値」は

あなた自身の手で高めることができるのです。

 

あなた自身の理解と解釈を加えて

次に備える知恵に変えることができます。

 

その知恵を後から来る人たちのために見える形に残しておくことです。

 

高められた価値は後から来る人たちの役に立つことでしょう。

 

 

価値をそのままにしておくということは、

あなたが過去に抱えた問題を、後から来る人たちにも

同じように味わわせるということであり、

 

価値を減らすということは、

あなたが過去に抱えた問題処理に加えて、後から来る人たちを

さらに迷わせることになるということです。

 

 

私たちは

手にしている「価値」を正しく認識し、

自分の知恵を加えてより大きな「価値」に高めること。

 

高めた価値を再び社会に戻すこと。

 

どのような方法で戻すかを考えることが

社会が豊かになるということではないでしょうか。

 

 

大きな価値に変えて還元する時に

ビジネスが生まれるかもしれませんし、

無償の行為として還元されるかもしれません。

 

ビジネスはお金を貯めることが目的ではありません。

ビジネスとは価値を作り、加工し、

大きな価値に変えて再び戻す作業です。

 

 

その作業をビジネスとするか無償の行為とするか、

どちらも社会貢献であり、

どちらを選ぶかは自由です。

 

 

どちらにしても、

あなたが手にしている目に見えない価値を高め、

目に見える形にして還元するかどうか、

あなた次第なのです。

 

できれば今日よりも明日が豊かな社会になるために

経験豊富な高齢者が果たす役割は大きいのでないかと思います。